ある砂防ダムのこと
毎年載せている水が落ちる堰でのオオルリの水浴び。ちょいちょい行く近所の山麓にある砂防ダムでの光景だ。
このあたりの山は高さはそうないものの、山の向こう側や裏山に比べれば、けっこう急傾斜になっている。そして崩れやすい花崗岩が多い。
この砂防ダムは30年くらい前に出来たようで、かつての地図を見ると、ダムの上には水が溜まり池になっていたようだが、近年ではほとんど砂に埋まってしまい、砂の上に残った浅い流れの周囲には笹藪が出来ていた。
その藪や周囲の樹林が隠れ場所になって、この細流に鳥が水浴びに来るので、近くて麓の自転車置き場から400m程度という手軽さから、ちょいちょい見に行ってた。砂が石英質なので、陽が反射し、キビタキあたりは胸の黄色が鮮やかで写りがいい。
これは、昨年の4月29日、ノジコが水浴びに来た時のもので、笹藪から出て来て、水飲み、水浴びをしていた。
また、麓には桜並木があるからか、一昨年の7月1日にはキマダラルリツバメが給水に来ていた。
山間の川の一部なので、春にはヒメクロサナエ、秋にはミルンヤンマが見られる。そして、ダムで樹林が開けて下流側も開けている状況なので、他では暗くて撮りにくいことが多いこれらのトンボが、ダムの上流では普通に撮れる。
一昨年の9月26日に飛んでいたミルンヤンマ。背景はダムにともなって造られた土留めのコンクリートだけど、苔が付いてる。
さて、砂防ダムが砂に埋もれてしまっては、その役に立たないわけで、昨年の夏には、溜まった砂がかなり掘り出されてしまった。掘り出された砂は、周囲にナラ枯れ対策で伐られて置かれていた木を埋めるように積まれていた。流れに被さるような笹藪もなくなった。浅い細流が池になったわけである。
工事の直後に行ってみたけれど、こら鳥はアカンな、という印象だった。来るとしても数は限られるだろうな、という感じで、実際にこの春はそうだった。
ただ、池が出来たためか、工事直後の9月15日には早速オオルリボシヤンマが産卵に来てるのを見かけた。この山でオオルリボシヤンマを見るのは初めて、というか自転車で行けるような近所で見るのも初めてだった。止水がなかったから当然かもしれないが。
一方、10月3日には、池に流入する流れの朽ち木に産卵するミルンヤンマも見られてるし、今年も、先日は♂がパトロールしていた。途中に池が出来ても、通過してるようだ。
鳥の方は予想通りで、来ないことはないのだが、池には来なくて、やはり池に注ぐ細流に来る程度で、レフ効果もない。渡りのコマドリは、隠れ場所になっていた場所が砂で埋められたので、この春には見なかった。ノジコも見なかった。けれども両方とも、すぐ近くの別のとこで見たんで、この山麓には来ていたし、そっちで撮ってるんでいいんだけど。そんなんで、この夏は、この砂防ダムには、ほとんど行ってない。
この砂防ダムから、数十メートル下流で合流する沢がある。その谷は尾根まで200mくらいと短く、そして沢も急で、1mちょいくらいの堰が何箇所かに設けられていて、その堰では、やはりオオルリが水浴びに来たりしていた。沢の両側も急斜面で、樹木も高く薄暗い谷になっていた。
数年前までは、この谷を餌場にしていたサンコウチョウがおった。これは2011年6月6日に撮ったもので、谷の両側が急なために、斜面を上がれば、見上げなくても、そう遠くない距離で見られる。
なので、時々行ったのだけど、急斜面を登るのがけっこう難儀で、やはり林内は暗いし、鳥がよく樹の陰になるのだけど、足許が良くないために、横に移動するのも容易ではない。
同じく2011年の5月18日に撮ったフクロウだけど、この絵のすぐ右には手前の樹が写っている。暗い、足許が悪い、障害物が多い、ということで、近年は年に1度、行くか行かないかという状況になっていた。
この谷の出口付近にも一昨年に砂防ダムが造られた。2段になっていて、上部には水が溜まって池に成り、周囲の樹は伐られて、土留めがされている。
短い谷なので、出口周辺がは開けてしまうと、奥は従来のままなんだけど、伏流水になっていて、鳥が水浴びするような溜まりは見あたらない。
その新しい砂防ダムの上を何やらトンボが飛んでると気付いたのが、今年の8月23日。ダムの池に上がって見たらオオルリボシヤンマの♂がパトロールしていた。
その後の状況は、ここんとこに載せてるとおりで、来る鳥はキセキレイくらいだけど、オオルリボシヤンマの他にタカネトンボやネキトンボも来ている。
タゴガエルしか見なかった谷だけど、池にはヤマアカがエルも浮かんでた。
オオルリが来なくなって、オオルリボシヤンマが来るようになったわけだけど、オオルリはいなくなったわけでもなく、他で水浴びしてるだけ。鳥だけなら、面白みは減ったし、トンボ類が定着するかどうかもわからんけど、この2年の局所的な環境変化をけっこう面白がっている。
大規模なダム工事だと、事前に環境アセスメントが行われたり、事後の環境調査も行われるんだろうけど、小規模の砂防ダムなんで、そんなこともされてないだろう。というわけで、ほんの少数の生物だけにしろ、せっかく前後の状況を見てるんで、個人的な記録。















アオバト、Treron sieboldii。
ミサゴ、Pandion haliaetus。
チュウヒ、Circus spilonotus。
ハイイロチュウヒ、Circus cyaneus。









コミミズク、Asio flammeus。
チョウゲンボウ、Falco tinnunculus。
シロハラ、Turdus pallidus。
ミヤマホオジロ、Emberiza elegans。
アオゲラ、Picus awokera。そこらじゅうを2羽がウロウロしてた。
ヒガラ、Parus ater。
ミソサザイ、Troglodytes troglodytes。
ルリビタキ、Tarsiger cyanurus。
ルリビタキの青いの。
キセキレイ、Motacilla cinerea。
アオジ、Emberiza spodocephala。

クロジ、Emberiza variabilis。
カケス、Garrulus glandarius。
ヤマガラ、Parus varius。

ビンズイ、Anthus hodgsoni。
ホオジロ、Emberiza cioides。
樹の葉の向こうでウロウロしてよく見えないトリがいて、チラチラ赤いとこが見えるんで一瞬期待したのだけど、出てきたら残念ながらソウシチョウ。
ウソ、Pyrrhula pyrrhula。同じくチラチラ赤いとこが見えるトリがおったので、また来たかと、見えるとこにも動かずにほっといたら、今度はホントにウソだった。現れてから動いても手遅れで、すぐに他所に行かはった。

ルリビタキ、Tarsiger cyanurus。



オシドリ、Aix galericulata。
チョウゲンボウ、Falco tinnunculus。
モズ、Lanius bucephalus。
カワラヒワ、Carduelis sinica。
ホオジロ、Emberiza cioides。

カシラダカ、Emberiza rustica。
ノスリ、Buteo japonicus。お山の向こうから高いとこを飛んできた。まだ移動中なのか。
ウグイス、Cettia diphone。
ルリビタキ、Tarsiger cyanurus。ここんとこ、やたら増えてるが、近くに寄ってきてくれたのは青くない。でも黄色があざやかなのでいい。
青いルリビタキは離れたとこから、こっちをうかがってるような様子。若いのよりは慎重。
ジョウビタキ、Phoenicurus auroreus。市街地のはもう馴れたか、すぐ近くに来る。
アオジ、Emberiza spodocephala。市街地のはもう馴れたか、すぐ近くに来る。

クロジ、Emberiza variabilis。距離だけは近くにも来るのだけど、あいかわらず、開けたとこには、あまり出てこない。
アオゲラ、Picus awokera。
裏山のモズ、Lanius bucephalus。
裏山のジョウビタキ、Phoenicurus auroreus。ハゼの類の実を食うてたけど、嘴の先の白っぽいのはなんじゃろ。
裏山のクロジ、Emberiza variabilis。若いのしかおらんかった。

ミヤマホオジロ、Emberiza elegans。
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