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18/04/2005

悪い男/나쁜 남자

img053 昨日の「島」と同じキム・ギドク(김기덕)監督作品の「悪い男/나쁜 남자」を借りてきた。
 「島」は良かったが物足りない。だから同じ監督のものが見たくなったのだ。「島」を観るきっかけになった知人も、やはり「島」の翌日にこれを観てる。たまたま、この監督特集があったのかも知れないけれども、その気持ちはわかる。
 やはり、平べったく言うと「SMによる恋愛映画」なのだが、作品の完成度は「島」より高いと思った。
 ダウンタウンの松本に似た雰囲気のヤクザが主人公だ。やっぱり、主人公はほとんど喋らない。
唯一、喋るのが「ヤクザに愛なんて」という意味の台詞だ。その通りで、このヤクザ、女子大生に一目惚れしてしまう。でも自分はヤクザなのだからと、世間一般の恋愛の形はとらないのだ。
 そこで、彼は徹底的に彼女を虐げる。そして自分も彼女に虐げられようとする。ヤクザだから、そういう形でしか愛せないのだ。彼女をシアワセにして、自分もシアワセになるというのは、ヤクザのすることじゃないと思っているのだ。彼女を不幸にして、自分も彼女のために不幸になることが、彼の愛なのだ。
 「島」では痛みによるマゾヒズムだったが、この作品では屈辱によるマゾヒズムだ。娼婦になったあこがれの女子大生を抱くことはできる。けれども決して抱かず、他の男に抱かれるのを見ることで屈辱を味わう。そして、彼女に自分を憎むように、罠にはめたことを知らせる。
 そして、最後には、そんな形の彼の愛が報われるという展開だ。
 ヤクザと、そのヤクザによって娼婦になった女の話なのだが、この2人の間の性関係は描かれない。というより、ないことを暗示している。性関係よりも深い性的関係があるという「純愛映画」ということも出来ると思う。
 「ハン」には「白い恨」と「黒い恨」があるという話を聞いたことがある。男への恋を自傷に求めた「島」の女は「白い恨」で、女子大生への恋を彼女と虐げあうことに求めたこの悪い男は「黒い恨」なのだろうか。
 話はわかりやすいし、それゆえに描写が説明的でわかりやすいのも、かえって気にならない。赤色をポイントに使うというベタな演出も、ベタゆえの良さがある。
 でも、やっぱり、くどさは感じる。「島」と同じくラストシーンも余計に思う。このラストシーンがなければ、恋愛が成就したとたん男は刺されて死に、女は海に入って死ぬという予告されていた結末と、このラストシーンのような2通りの結末が想像できる。その余地を許さずに「メデタシメデタシおしまい」という形で終わるのは余計な気がする。

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