エロとバカについて再考察
バカとエロについてのロジックなテキストについてであるが、私は、もし「えびボクサー」がなければ、すんなり借りられる筈の「いかレスラー」をためらいながらも、レンタルビデオ店で借りて見たということは言っておこう。
今は「シベリア超特急」になぜ松嶋屋一門が出たのか、見ておかねばなるまいと思っている。
さて、世の中にはバカがより恥ずかしい人とエロがより恥ずかしい人がいる、という話のパクリ元の「思想家は、より邪悪を憎むか、バカを憎むかに分けられる」というのは、あるblogにあった話なのだ。
自慢じゃないがフランスの哲学者のことなど全く知らない。かろうじてニーチェというのは、2001年宇宙の旅のオープニングの音楽の原作者だと聞いたことがある程度だ。
だから、この話の本筋はわからんのだけれど、後半を読んで思いあたったのが「勝ち組」と「負け組」というコトバなのだ。
このコトバが最初に使われたのは、第2次大戦後の南米だと思う。日本は戦争に負けたというのは謀略で本当は勝っていると思いこんでいたのが「勝ち組」で、負けたことを信じたのが「負け組」だったはず。それで、これを「勝ち組@元祖」「負け組@元祖」とでも言おう。
最近の「勝ち組」「負け組」というのは、違う意味で使っているようで、もっとストレートな意味なのだが、このblogで紹介されていることは、最近「勝ち組@元祖」が増えていると読める。それで、いわゆるオタク系のオレ様とかを、けっこうネット上で見かけるので、なるほどと思ってしまったわけだ。
「LEON」と「UOMO」という雑誌については知らなかった。なので検索してみたのだが、高収入層がターゲットで、つまりは「勝ち組」向けなのだが、読むことで「勝ち組@元祖」になってしまうことになる。優秀なアスリートならいろんな種目で勝つこともできる。でも、勝てる種目は限られる。それなら、負けてる種目はあっさり負けを認めればいい。そうしなければ、勝とうとすることも出来ない。負けている種目で勝ったと思っても、それは「勝ち組@元祖」でしかない。
元々の「勝ち組@元祖」が生まれたのは、リアリティのない情報を願望が寄り切った結果だろうし、当時の社会情勢から仕方がなかったかも知れない。現代の「勝ち組@元祖」も願望で事実認識を歪めている。そのことに、気付こうともしないバカだから恥ずかしい。
ロジックなテキストでは、バブル以降の社会状況について、欲望が肥大したままであり、欲望を隠さないのを恥ずかしいと感じている。
でも、思うのだ。隠そうとして隠せるものなのか。そこで、ロジックなテキストの専門分野に踏み込んで申し訳ないが、ハゲとヅラはどちらが恥ずかしいかという話になるのだ。ロジックなテキストで例示されている雑誌の恥ずかしさは「ヅラのカタログ」の恥ずかしさだと思う。
金があってもてたいのなら、何も高い服を着ることはない、高い服を買ってやればいい。これがまっとうなオヤジのもてかたであり、恥ずかしくないエロオヤジだ。こういう単純なロジックに気付かないのは、欲望を隠さないからというより「勝ち組@元祖」化だ。欲望を自慰で満足させようとしているからだと思う。「自分でやってるところを見せなさい」というのは、立派な羞恥プレィのひとつだ。
肥大化した欲望が縮小させられないのなら、隠すよりも露出方法を考えることだ。つまりは欲望を芸とすることだと思う。エロもバカもネタ化していれば、つまり芸として昇華できていれば恥ずかしくないとロジックなテキストでも言っているし、以前にエントリーしたアホとアホ芸の差でもある。
ロジックなテキストの中の人には、ビール飲みながら野球中継見ているようなオヤジがいるらしいが、オリエンタルな紅茶には中の人などいないことになっている。ファンの夢を壊したくない。
Commentaires
「ニーチェというのは、2001年宇宙の旅のオープニングの音楽の原作者だ」というのは、ツッこむのも無粋なんでスルーして、「シベ超」については中村福助を確認したいと私も思っておりました。マイク・ミズノってハワイで歌舞伎の講義やってたりするので、どうも歌舞伎役者さんは彼の頼みを断れないらしいですよ。
やっぱり南郷さんすごいな。「勝ち組@元祖」て一言で私が長々と書いたことをまとめちゃったじゃないですか。別に私の専門分野はハゲとヅラではないですけど。
Rédigé par: ロジックなテキストの人 | 30/04/2005 01:12
「勝ち組@元祖」というのは、ロジックなテキストで言えば、「ポジション」が欲しいってことだと思いますよ。ただ、バブルよもう一度が絶望になった時点で、欲しがる「ポジション」が変わった。
ここんとこ気になるのは、匿名掲示板では「ポジション」が得られないと思ってblogも作ってる人と、サイトを作成していたか作れる人、つまり「ポジション」がある人が作っているblogとでは、そこはかとなく、違う香りがすることです。この話も、いずれ、まとめます。
Rédigé par: 南郷力丸 | 30/04/2005 10:01