本家ブルーリボン
以前に、盗聴を正当化するCMというのがあった。時代劇のシーンで、悪代官と悪徳商人らしき2人が相談しているのだが、それを盗聴し、「そうは、いかんざき」というCMだ。
まあ、悪代官と悪徳商人がワルイというのは時代劇のお約束だが、現実の世界での「イイ・ワルイ」というのは、人によって判断が違うわけである。
世の中には、対立する政党の党首だったり、対立する宗教団体などは「仏敵」だから、もっとワルイと思ってるカルト信者もいるらしい。だから、イイ・ワルイの判断が伴うルールには慎重にならなきゃと思う。
私が、自分のサイトを作りだした1996年頃だったかに、アメリカで通信品位法を作ろうという動きがあった。趣旨としては、エロサイトなどの品位に対する規制ということだったのだが、もちろん「品位」なんてものの「イイ・ワルイ」も人によって解釈が違うわけであり、自分の判断だけが正しいなんて人がいるかも知れない。そこで、反対する人たちが「ブルーリボン・キャンペーン」というのを始めた。
ネットの表現に対する規制に対して、反対の意志を表明するために、自分のサイトに「ブルーリボン」のバナーを貼り付けるという運動だった。
後に、通信品位法だけではなく、こうしたネット上の内容の「イイ・ワルイ」の規制全般に対する反対の意志表明に使われたわけで、それで、私も、自分のサイトに、このブルーリボンのバナーを付けておいた。
日本でも、盗聴法の反対に、このブルーリボンを使ったり、ブルーリボンに倣ったオレンジリボンというのを使った人もいたようだ。
ともかくも、今でも、ネット上の検閲に反対の意思表示をするため、このブルーリボンを付けているサイトは、世界中にあるわけである。
ところが、最近、このブルーリボンの紛い物をたまに見かける。サイバラのマンガに出てくる「ホモかっちゃん」のサイトに付いていたので気付いて調べてみたのだが、本来のブルーリボンのバナーとは違うものだった。
この、「紛い物」のブルーリボンの趣旨は、一応「北朝鮮による拉致被害者の生存と救出を信じて」への意思表示だそうだ。ところが、運動のオフシャル・サイトというのがあったので見てみると、なぜか「日本の風景」の最初に新興宗教の建物が写っている。ということはそれ系の団体なんだろうか。
ちなみに、阿倍晋三のサイトには、「本来の」ブルーリボンが付いていないのは当然ながら、この手の「紛い物」の方も付いていない。あの阿倍でさえ距離を置いてるのだろうか、どうなんだろう。
それで、困っているのが、「本来の」ブルーリボンを付けている自分のサイトだ。「紛い物」と間違えられるのは嫌だ。かと言って、「紛い物」のために「本来の」方を外すのは、もっと嫌だ。
ということは、「本来の」バナーを、もっと普及させるしかないのだろうか。誰か、「本来の」方を付けてくれないかな。
とりあえず、サイトの方だけじゃなく、このblogにもバナーを貼り付けることにした。
Commentaires
ええっ、そうだったんですか?
わたしゃてっきり、ブルーリボンといえば「北朝鮮・・・」のことだと思っていました。
そっちつけてるサイトをよく目にしましたからね。
黄色いハンカチも、障害者のヘルプミーサインなのに、自衛官の無事を祈るものが流布しちゃって困ってましたね。
元祖ブルーリボンの意味、覚えときます。
Rédigé par: まきこ | 11/08/2005 02:52
まきこさんのように、紛い物の方しか知らなかった、という人が増えてるんですよ。それで困ってるんです。日本だけでですけど。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D6%A5%EB%A1%BC%A5%EA%A5%DC%A5%F3" target="blank">はてなダイアリーに、紛い物の方だけでなく、ちゃんと本家の方も載ってました。そして、紛い物の方をやってる団体のことも書いてありましたが。。。。。
やっぱり、本家の方を広めないと。
Rédigé par: 南郷力丸 | 11/08/2005 04:16
TBありがとうございます。
早速ブルーリボン貼ってみました。
もっと関心が広がると良いですね!
Rédigé par: abi.abi | 25/04/2008 23:14
ずいぶん古い記事なんで、私も忘れてたのですが、つい最近にトラックバックを貰って。「3年も前の記事を取り上げるのは悪意がある」というネタでも書こうと思ったのですが、わかる人も少ないのでやめました。
紛い物しか知らない人が多いので、もっと普及させたいので、お使い下さい。
Rédigé par: 南郷力丸 | 26/04/2008 00:34