続・うんてい
「うんてい」で思い出したのが「芸亭」。昔の図書館みたいなもんらしい。ちょい以前の新聞に、この「芸」の字のことが出ていた。今は「芸」は、かつての「藝」の代用として使われるが、「芸」の字は「藝」とは別に昔からあった字で、この「芸亭」の「芸」は本来の「芸」だということだ。
昔、日本史で「芸亭」というものがあったと知った時から、その記事を読むまで「芸亭」というのは、昔は「藝亭」と書いたんだろうと勝手に思いこんでいたのだが、なるほど「藝」は「うん」とは読まないだろうな。
この記事では、だから「芸」を「藝」の代用とすることに疑問を呈していたのだけれども、字の一部を省略された字を、代用に使うということは普通のことだったようだ。私のしていたような勘違いが一般化するのは問題だが、わかっていての代用ならいいように思う。
平成帝という人が、昔の記録によく出てくるそうだ。「成」は「城」の代用で、読みも同じなので、「平城」天皇を「平成」天皇と書くのは普通だったようだ。
この平成帝、在原業平の祖父である。皇太子時代から妃の母の藤原薬子を寵愛してスキャンダルになっていたようだ。病気で弟の嵯峨天皇に譲位して退位した後、薬子やその兄の藤原仲成らとクーデターを試みて失敗する。嵯峨天皇は平城天皇の子の高岳親王を皇太子に立てていたがそれも廃されることになった。いわゆる「薬子の変」である。
そこで、今の天皇の諡は、どうなるんだろう。明治天皇以来の制度だと「平成」天皇になるが、正式ではないにしろ「平成」天皇と書かれた人、それも、こういう事件に関わった人がいるのだから、避けるのが普通だろう。
1000年以上の歴史を踏まえるのか、100年にもならない制度に拘るのか、どっちを選ぶんだろうか。
Commentaires
そういえば、竜は龍の簡略体のようでもあるのですが、恐竜というときには決して龍は使いませんよね。
もし恐龍だったら、空に昇っていきそうです。
これはどういうことなんでしょうかね。
Rédigé par: まきこ | 11/08/2005 02:56
竜は龍の簡略した字というわけではなく、異体字らしいです。
滝と瀧もそうなるのかな。
恐龍と書かないのはわかりませんが、googleで検索してみると、「恐竜」では日本語のサイトが、「恐龍」では中国語のサイトがヒットしますね。
Rédigé par: 南郷力丸 | 11/08/2005 04:28
へえ、へえ、へえ、へえ。
Rédigé par: まきこ | 11/08/2005 08:37