1時間ちょっとのプロレス的文脈
レーザーラモンHGがプロレスデビューしたそうだ。インリン様相手に初舞台とは思えないほど見事な試合を見せたらしい。
その前座で、和泉元彌もプロレス・デビューをはたしたそうな。恥ずかしながらプロレスはあまり見たことがない。数少ない経験から言えば、かなりの技術が必要な芸で、元彌には出来るのだろうかと思っていたのだが、相手役がプロフェッショナルで、ちゃんと自爆してくれたそうだ。
元彌ちゃんを(生)暖かく見守っているロジックなテキストでは、試合そのものよりも元彌ちゃんが「プロレス的文脈」に組み込まれてしまうことについて、心配しているようである。
今回の試合の結果というか、試合が組まれたことで、「和泉流宗家」というのは、「ハード・ゲイ」や「エロテロリズム」の前座程度のものだということを、世間に認知させる効果があったようで、ロジックなテキストでは、それを心配されているようだ。私としては、それが芸相応の評価だろうと思っているけど。
私が、プロレスという芸能を評価しつつも、プロレスにあまり興味がないのは、この「プロレス的文脈」に馴染めないということがある。お笑いにしても「借金」をはじめとするサイドストーリーを背負うタレントは多いのだが、プロレスのそれって、あまりに「お約束」が過ぎる気がするのだ。つまり、大スポ(東スポ・九スポ)的ニュースを「事実」とすることが、プロレス的文脈を理解する出発点なんだろうけど、どうも「事実」とするには、構成に精緻さが足らないような気がする。つまり、フィクションとしての体系が荒っぽくて、日常的につきあいきれないのだ。

つまり、一人のプロレスラーが、難病に苦しむ愛する妻のために、その妹とともに、あえて邪道のマッチに挑み、勝利を得るという感動作。。。ただしプロレス的文脈で。。。という話だ。
身体を作るのに無理したんだろうか、早死にしたプロレスラーの橋本真也という人が出ている。台詞芝居は下手だけど、それがかえっていい。そのウソ臭さが、ストーリーのウソ臭さとか、人魚病という病気のウソ臭さにピッタリはまっていていい。佐野史郎の普通の芝居がかえって不自然に思えて浮いていた。
中で、唐突に出てくるのが、幸若(たぶん)を舞う人。この役、元彌ちゃんにやらせたかったが、たぶん無理だろうな。
Commentaires
古めの人間はプロレスというと未だにジャイアント馬場とか猪木とかそんなイメージですが、どうやら最近はそういうものではないようですね... で、映画程度の長さならということでは前にAIIのサイトで試聴したイカレスラーはそれなりに面白かったです。お金払って見に行くかは微妙ですが...
Rédigé par: OZZY | 05/11/2005 07:32
いかレスラー、それなりに面白かったけれど、イカにシャコとなると「プロレス的文脈」というより「おバカ映画」でしょうね。
人魚とイカ人間・シャコ人間とどれだけの差があるかと言うと、微妙ですが。
Rédigé par: 南郷力丸 | 06/11/2005 02:32