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09/11/2005

しつこく大峰山

 ジェンダーフリーと言う場合の「ジェンダー」には2種類の概念があるらしい。一般的にジェンダーと言うのは「gender」で社会的性差であるが、このサイトによると、URLのように「jender」というのもあって、この場合は生物学的性差も含むらしい。というのは、このサイトでは、男女混合での騎馬戦、身体検査とか、あらゆる性差否定の例をあげている。このサイトのプロジェクトチームの座長は、南カリフォルニア大学の政治学科に2年間留学したと以前は称してたから、スペル・ミスなんかじゃないと思う。
 「ジェンダー」に2種類あるなんて、私は全然知らなかったし、きっと同じように、世間の人は、性差を巡る諸問題について、かなりの混乱があるんじゃないかと思ってしまう。

 かように、性差を巡る諸問題には疎いのだが、「山」や「伝統」の話には興味があるので、またまた大峰山の件である。
 性差の問題のこのような状況があることに加え、これだけネットが普及しているにもかかわらず、ネットで簡単にわかるようなことを無視した感想が、そのネット上に多く見られる。
 大峰山の「女人禁制」の撤廃については、前にも触れたが、まず、明治の初めの修験道弾圧による太政官布告がある。次に、1997年に寺側が撤廃を提案したが、地元が納得せずに、撤廃されなかったという経緯がある。この2つの、反修験道の立場と、修験道の立場からの撤廃の動きがあったことは、ネットで簡単に調べられる。
 私は、日本の伝統的宗教観については、信じてはいないが尊重するし肯定的である。そして、それを破壊しようとした新興宗教を嫌っている。
 だから、一方で国家神道を肯定するようなことを書き、一方で、伝統だのと書き、そして、大峰山の宗教性を過大に尊重するような立場の感想の多くは、支離滅裂としか感じられなかった。その結果が、最初のエントリーだ。

 また、登山を目指した一行が、一旦解散した後、3人が登山を行ったと報道された。この報道で、公言しなければ女性も登れるのだということが誰でもわかる。ところが、3人が登ったことで、1300年の伝統が破られたなどと、1300年間全く登った女性がいないかのような感想があるのだ。非難するなら、登ったことじゃなく、登ったことを公言したことだろうに。このように、調べればわかるどころか、報道だけでもわかることも無視した感想には呆れるしかなかった。そこで、2番目のネタ化したエントリーを書いてしまった。まあ天皇ネタも絡んでるので、歌舞伎ネタでカモフラージュしてるけど。

 このような状況の中で、少なくともネット上では、まともに「問題提起」なんか出来ないだろうなと思ってしまう。それに、大峰山の宗教性を過大に尊重することはないが、無視したり過小に貶めることもない。あまりバカバカしい質問、子供のケンカの「そんなこと何時決まった。何年何月何日何時何分何秒?」に類するような質問は、あまりにも稚拙な方法だろう。
 私も、ネット上のおかしな感想の方に気を取られてなかったら、このグループの稚拙さにもっと反感を持っただろうと思う。

 もし、問題提起したいなら、もっと適当な相手があるだろうにと思う。
 差別をなくす「運動」として「運動会」を開けばどうだろう。例えば、性同一性障害を持つ人たちの運動会を3月半ばにすることとして、大阪府立体育館の使用を申し込むのだ。地方自治法の244条に「公の施設」に関する規定があり、不公平な扱いを禁じているし、太田知事には、施設の管理者に必要な指示をする権限がある。

11/.11追記
 その後、トラックバックされた記事を初め、実際に霊場巡りをしている人、「女人禁制」というルールはあるが実態はない祭礼に関わってる人など、状況を把握した上での記事も目にしました。
 結局、当初に見られた記事は、状況を理解できないというよりは、「gender」ではなく「jender」の論者のように、元々の意図があって状況を無視して、あまりに稚拙な連中を利用したということや、むしろ、こういう反応を呼び起こすことに注目した記事だったようです。それで、すぐにエントリーしたということでしょうか。

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Commentaires

すみません、「このサイト」のリンクをぽちっとしてしまい、これもまた、どこかのイタズラ好きな人が作ったネタかとおもってしまったのですが、それにしちゃ、手が込みすぎている。あのー、これほんとに自民党?
だみだこりゃ。

Rédigé par: EMY | le 10/11/2005 à 09:12

 「gender」じゃない「jender」については。このサイトもけっこう有名なネタです。
http://ameblo.jp/jenderfree
 ところで、大峰山付近にはナガレヒキガエルがいるようです。「作り山伏ツアー」に参加しませんか?

Rédigé par: 南郷力丸 | le 10/11/2005 à 14:46

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