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20/07/2006

まず、パクられるものを創らないと

 ソーテックというメーカーがある。最近はアフターサービスで有名のようだが、知名度が飛躍的に高まったのが「iMac」のパクリでだ。ソーテックが製造販売した「e-one」に対し、アップルコンピューターとその日本法人が「iMac」のデザインを無断で使われたと製造・販売の中止を求め、1999年9月20日に東京地裁の差し止め命令がソーテックに出され、翌年の2000年1月14日にソーテックが「iMac」もどきの製造を中止し、アップルに1000万円を支払うことで和解が成立した。
 さすがに、この時期にはパクリについての世間の許容度は甘いもんじゃなかったわけだが、マネシタさんと揶揄されながらトップクラスとなっている電機メーカーがあるわけで、それまでパクリに甘い時代があったわけであり、日本の高度成長の時代だ。
 世界で日本のアニメが人気を得ているらしい。なぜ人気を得たのか、よくわからないし、詳しい人がいれば教えてほしいのだが、「海賊版」がその一因になってるように思う。
 先進諸国では、放映も市場流通もしていないアニメが、家庭用ビデオデッキの普及によって広がり、開発途上国ではマンガの海賊版が普及して人気を得て、それによってユーザー僧が形成されて、現在では正規に購入するようになった。という構図があるんじゃないかと思うがどうだろうか。
 海賊版が売れても、権利者の収入には全くならない。かと言って、海賊版を買っているような経済状態の人が、正規版を買えるのだろうか。その遺失利益と、海賊版によって形成されたユーザーが経済成長によって正規商品を買うようになって得る利益と、どちらが大きいのだろうか。つまり、結果的に海賊版が「サンプル」の役割を果たしたんじゃないかとも思っている。
 どうも日本の場合、パクリをして得したことも、パクリをされて得をしているケースもあるように思う。もちろん、パクリをしたりされたりで損をしたケースもあるんだろうが。
 そこで、パクリをして得をするのはよろしくない、というのは社会的なルールとして作らないといけない。これは誰でもわかる。パクリをされて損をするのもよろしくない。ならば、これはルールで「パクリ」を禁じるだけではなく、パクリをされて得をする方法を考える、という対応もあるわけである。
 いずれにせよ、つまらんものはパクられないから、私が考えても無駄かも知れないが。

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