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17/10/2006

安倍批判の難しさ

 安倍氏が総理になって1ヶ月近くになるけれど、安倍氏に反対する人にとっては、すごく「攻めにくい」だろうなぁと思う。
 総理になって、大統領形の官邸機能整備なんてことをやったようだ。この言葉からイメージされるのは、議院内閣制の元での与党の責任による政策遂行というより、個人の指導力を発揮した政策遂行という色彩の濃い体制だ。
 ところが固有名詞に置き換えてみよう。ブッシュ形の安倍総理体制ということになる、すると全くイメージが異なってくる。安倍氏の最大の弱点が、ブッシュ氏にも共通する弱点であること、むしろ、ブッシュ氏以上というのは衆目の一致するところであり、そのブッシュ氏を二期保たせたような体制ということだ。
 大統領形の官邸機能という言葉でイメージされるような目的があったとしても、現実にはブッシュ形の安倍総理体制という言葉でイメージされるような体制がとられるわけである。ニュース映像とかでアメリカ政府の政策について説明し、やりあうシーンに出てくるのは、ライス氏をはじめとするスタッフであり、ブッシュ氏は原稿通りの演説をする画像だとか、外国首脳を迎えたりする画像がほとんどだ。つまり、政策論争の当事者にトップがならない体制だから、政策面で攻めるのは難しい。
 さらに、その最大の弱点というのは、簡単に言えば言うほど、一般に罵倒語として使われている語彙に共通する。弱点を攻めても、端的に表現しようとすれば、語彙的には単なる罵倒と変わらなくなってしまうわけであり、批判者の品性を疑われかねない。だから、これも攻めにくい。
 多くの予想に反して、ブッシュ政権並みに長続きしても不思議ではないのだ。
 安倍氏の政治理念というか立ち位置を批判しようとする人もいる。ところが昨年の総選挙で、平沼、城内、森岡など、安倍氏に近いとされた人たちの多くが自民党の公認を外される事態となった。安倍氏は小泉氏に抵抗したのかはわからないが、この時の経緯から、政治理念より「立場」を重視する人という評価は得られたと思う。「立場」を重視するわけだから、当然、総理となったら、従前の主張とは変わって「村山談話」「河野談話」の継承ということになる。だから、従前からの支持者は困惑しているわけだが、批判する側は難しい。理念より立場を優先するなら、安倍氏である必要はない。ということは安倍氏でもいいということにもなる。結局、理念を軽視する人を、理念で攻めることは難しい。
 つまり、政治家としての安倍氏を批判するというのは、実体のない「マボロシ」を批判するようなものなのだ。
 小泉氏は政策的には「総受け」であったが、スタイルは「攻め」であったから、その間を攻めたりも、攻め合いができた。安倍氏は何から何まで「総受け」であり「攻め」ても効かなさそう。
 私が、トンデモさんやカルトについて、さらにはそういう連中を受容する人々に対して批判的に書くこともあっても、彼らが支持する安倍氏についてまでは、感想程度のことだけで、批判的なことを書かないのは、このblogでは政治的な主張は行わないことの他に、そういう安倍批判の難しさがある。

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