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27/10/2006

皇帝のいない八月

皇帝のいない八月 30年近く昔の映画で「カサンドラ・クロス」みたいな話。つまり、列車を使ったサスペンスで、背景はポリティックなものなのだが、あくまで背景にすぎないと割り切って、荒唐無稽な話に徹している。その分、最近の某国のイージスみたいに下手にリアリティを付けようとしてドツボにはまることもない。
 自衛隊がクーデターを起こすという話なのだが、ストーリーに説得力がなさすぎるために、かえって、細かいとこは気にせずに、サスペンスとしておもしろがれる。
 ファーストシーンは、軽い交通違反を起こしたトラックをパトカーが追いかけるのだが、トラックの中から機関銃で撃たれ、炎上する。この事件がきっかけでクーデター計画が発覚するというのが後でわかるのだが、そんな杜撰なクーデターはないやろというのは後で思うこと。気付いた頃には「そういう映画」という感じで楽しめているという作りで、徐々に荒唐無稽なストーリーの世界に引き込むのがうまい。
 どうでもいいことだが、風景がそんなに古くさくないのに、墓参中の三国連太郎に連絡が来るあたりで「この時代にはケータイがなかったんだ」と思った。当時と今の日常生活の最大の差だろう。
 さて、クーデター計画は失敗し、特急さくらをトレインジャックした渡瀬恒彦のグループだけが鎮圧されずに残る。この渡瀬恒彦のイカれっぷりが、今聞くと笑える。
 山本圭との対決シーンで、クーデターに至った心情を演説するのだが、具体的な中身がなく、「日本固有の文化」や「美しい規律ある国」を作る、「日本を骨抜きにした憲法を改正する」とか、言葉に陶酔しているだけの当時の右翼を戯画化している。もちろん、ちゃんと噛まず、まともな発音で喋っている。
 ともかくも、作られた当時よりも、今見る方が、ある意味、楽しめる。

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Commentaires

>「美しい規律ある国」
もしや例の方が参考にしたのはこの映画だったりして…。

Rédigé par: 瑠璃子 | le 27/10/2006 à 13:23

 30年近く前に揶揄されてることを、わざわざ参考にはせんでしょう。噛まずにちゃんと発音できててもバカっぽい台詞なのに。

Rédigé par: 南郷力丸 | le 27/10/2006 à 20:20

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