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25/11/2006

かえるのうた

かえるのうた タイトルというか、ジャケットのかえるの着ぐるみが気になって、「一応チェック」みたいな気分で見たのだが、今年見たベストワンになるかも、という気持ちのいい作品だった。
 どちらかと言えば、日常的な閉塞気味の世界を描いた作品なのだが、にもかかわらず湿っぽくなく、とても爽やかなコミカルさがある。65分というのが物足りない気もするが、だからこそ、淡々とした描き方でも、全く飽きないのだろう。
 ハナシとしては、対照的な女性2人の友情と自立という「下妻物語」と似たようなファンタジーなのだが、雰囲気は全く違う。妙に過剰なリアリティと、その逸脱とのバランスがとても微妙。「こんなのあるある」みたいなところと、だからこそ、少しばかりの「ありえなさ」が劇的でもある。
 主演の向夏が、オンナノコってこういうとこ「あるある」みたいなところの、少し過剰気味な表現を嫌味にならないように淡々と演じていて、フィクションの世界でのリアリティがよく出てるなと思う。リアルさって「現実的」「写実的」ということじゃなくて、現実をピュアに表現するこっとなんだぁと思って見ていた。女優顔でも、女優体型でもないのもいい。後でネットをチェックしてみたら、「シロート女性」としてモデルになった写真集があるらしい。そういうところも、感情移入がしやすいとこかと思う。
 実際にカエルのリュックをいつも持っているとか、カエルの着ぐるみで街を歩く人もいないだろうし、読んでる漫画の続巻を、初対面の人に取り上げられて泣く人は、あまりいないと思う。でも、ちょっと変わったアイテムを常に持ち歩くことで、自分のアタリマエサから逃避しようとする人、そして、自分の部屋では思いきった格好は出来ても、外では出来ずにいて、それが出来ることに惹かれたり、そして、人前にダダをこねて相手を困らそうとする人とか、こういうとこあるコっていたなぁ、という生々しさ感が、妙におかしい。
 そして、主演の2人以外は思い切って戯画化している。だから、ケンカする女2人やカエルの着ぐるみを無視するマンガ喫茶の客、フランスパンのチャンバラとか、そしてラストシーンとか「アリエネェ」のだが、主演の2人の描写が余計にリアルに思えて、日常的な世界であってもファンタジーになっている。
 なお、劇中に使われているカエルの着ぐるみは、定価だと2万円ちょい。それをリサイクルショップで数千円で買うのが、ちょっとうらやましい。

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