常盤津が上方っぽい
18・19日と上方歌舞伎会の公演があった。若手というか脇役の俳優さんたちの公演で、事情によって極端に稽古不足だったそうで、指導役に先月、急に仕事が増えて、稽古ができなかったという、楽屋の浴場の事情だろうか。
それでも、新版歌祭文の座摩社というめったに出ない演目が見られた。これって、そこそこ面白いし、あった方が野崎村がよくわかるんだけど、本公演じゃ、演る人がいないのかなぁ。
そもそもの趣旨が「上方歌舞伎」の伝統継承ということだから、当然ながら、上方の芝居だ。それで「乱朝恋山崎」という舞踊があって、踊りは固い印象だったのだけど、音楽が常盤津だった。教科書的には、義太夫は上方、常盤津は江戸ってことなんだろうけれど、常盤津がとても上方っぽく感じた。
たぶん、一巴太夫門下の連中だろうし、一巴さんは学生時代に13代目の指導で学生歌舞伎をやっていたということが関係あるのかはわからない。それよりも、通常の公演では、特に「上方」と言うことはないし、「上方」か「江戸」かなんて気にるもしないのだが、こういう「上方歌舞伎の伝承」という趣旨の公演だと、知識としての江戸の常盤津なのに、聞いて上方っぽい音曲と感じるという不思議が気になってしまう。
Commentaires
珍しくお芝居のお話ですね。TBしていいですか。
Rédigé par: どら猫 | 21/08/2007 08:59
お芝居というより音曲の話ですが。やっぱり、清元とか「生理的に苦しそうな」技巧より、自然な華やかさがあるからかな。
Tバックは「送るのも削るのも勝手」と思ってますので、ご自由に。
Rédigé par: 南郷力丸 | 21/08/2007 22:32