Pthirus pubisに関する考察
先日の陰毛のエントリーのきっかけとなったblogに、一理系研究者の方が考察を寄せていた。
「陰毛の手入れは毛虱(シラミ)対策の意味が大きかったんだろうな」ということだ。ただ「江戸時代に遊郭の女性や客層が毛ジラミ対策として陰毛処理していたんじゃないかとの考えは妥当な線か」には疑問を呈せざるを得ない。
毛ジラミの対策としては、全く剃ってしまう必要があるらしいのだが、江戸時代の手入れというのは、無毛にするわけではないだろう。
当時の絵画に、陰毛が精緻に描かれている。一般鑑賞者向けの絵画はその願望を誇張することがある。現代の美少女マンガがやたらに巨乳なように、当時の春画はやたらに巨根である。そこに精緻に陰毛が描かれていたということは、陰毛の状態も魅力の重要な要素のひとつと考えられていたからだろうし、それゆえに手入れをしたと思うからだ。
「楊貴妃の陰毛を引き伸ばすと膝頭を過ぎる」という伝説があるそうで、日本では、なぜ中国では手入れしない、と思うより面白がるというのも、それはそれでいいという意識があるからかとも思うし、一方で、天然のカワラケもまた珍重されたようで、むしろ多様性があったのでは、とも思う。
一方、近世のヨーロッパでカツラを着けていたのは、シラミ対策に坊主頭にしていたからだという説がある。同じように、ヨーロッパの古典絵画で陰毛が描かれていないことや、欧米では、陰毛の手入れは常識、ということについては、毛ジラミ対策の意味があったというのは納得できる。
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