山桜花
ヤマザクラも咲き出した。ソメイヨシノのようなエキセントリックな派手さのない素朴な花だ。それで、本居宣長(ノリナガ、ノリエガではない。念のため)という人が「しき嶋のやまとごゝろを人とはゞ朝日にゝほふ山ざくら花」と、日本人の美意識は日が差して際だつような山桜の花のような素朴なものと歌ったとか。それでも、上田秋成は「どこの国でも其国のたましいが国の臭気也」と、その国のココロとかタマシイなんぞと言うのは、その国の臭さだということで「しき島のやまと心のなんのかのうろんな事を又さくら花」と歌ったそうな。
それでも後に宣長の歌は、独自に解釈されて、もっと臭気を放ったらしい。
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