« 今日の野良鳥(3月29日) | Accueil | 今日の野良鳥(3月31日) »

30/03/2016

たぬき

 またまた、おあげさんと九条ネギを使った簡単料理で、今日はたぬきうどん。
桜 先日の衣笠丼で、大阪のきつね丼は厳密には衣笠丼と違うもの、京都のかもなんばは厳密にはかもなんばではないと、コメントに書いたけど、京都と大阪ではかなり違うのだ。例えば「千中」を京都では「せんなか」と読むが、大阪では「せんちゅう」と読む。そして、大阪にはたぬきうどんはないらしい。
 タヌキとよく対比されるキツネが芝居の分野じゃ、いろいろ活躍しているわけで、千本桜や二十四孝、葛の葉なんぞはいい役だけど、玉藻の前じゃ悪役だ。それに比べて、タヌキは陰が薄い。でも音楽の分野ではそれなりに活躍されてるようだ。
 wikipediaのタヌキの項目に地歌の「たぬき」が紹介されていた。「猟師が鉄砲で狸を撃とうとすると…」、え、猟師だったっけ、と思って、調べて見たら、宮守が神殿を荒らすタヌキを駆除するというのが発端だった。動画サイトにも演奏が出ていた。
 長唄にも「たぬき」があって、こっちは、グンマーの「分福茶釜の茂林寺」の伝説を基にした曲で、やはり動画サイトにも演奏が出ている。でも、最も有名なのは、山田五十鈴の舞台で知られている「浮世節」の「たぬき」だろう。長唄の「たぬき」を基にしたらしく、作ったのは立花家橘之助という明治期に大人気だった「女道楽」という女流の音曲師で、山田五十鈴の舞台も彼女を描いたものだ。
 この「女道楽」という芸も、記憶にあるのは、吾妻ひな子さんの最後のお決まりのノンキ節と、後は金田一探偵の映画で岸惠子が扮していた一瞬のシーンくらいだ。
 現在、「女道楽」の伝承をしている内海英華さんが、この「浮世節」の「たぬき」を演奏するそうだ。しかし、残念ながら聴いたことがない。以前に落語を聞きに行った際、帰りがけに三味線ケースを持った英華さんを見かけたこともよくあって、下座三味線の英華さんは聴いているはずなのだが、まだ舞台でおみかけしたことはない。観たいとは思っているし、寄席にも出てられるらしいのだが、まあ、寄席の他の出演者が個人的な好みとは違ったりで、機会がない。
 ちなみに内海という屋号は師事した内海カッパという人からのものらしく、その師匠が内海突破という人らしい。全く知らなかった人だけど。ここんとこtwitterのTLで内海桂子という人がよくRTされている。この人は、人気が高かった内海突破にあやかって、勝手に内海を名乗ったが、後に人気が出たんで、内海突破の方が弟子だと言いだして、一門に加わったらしい。なので、英華さんは、内海桂子の「姪」弟子ということになる。
 立花家橘之助に話を戻すと、彼女は1935年に京都に転居する。そして、その数日後、氾濫した紙屋川に飲まれて亡くなったらしい。この水害のことは「鴨川に牛が流されてきた」とか、よく話に聞くのだが、その前年の室戸台風の記憶と混同していた人もけっこういた。
 この紙屋川、2012年7月15日の大雨でも約20軒の浸水被害があり住民4人をボードで救出する騒ぎがあった。大雨ですぐに川があふれる、以前も書いたが鹿のせいだ。

|

« 今日の野良鳥(3月29日) | Accueil | 今日の野良鳥(3月31日) »

Commentaires

うーん、これって(写真を見る限りだが)大阪で言う『きざみ』じゃないの?ちなみに同じような具で汁が薄口じゃなく白醤油じたてのためほぼ透明なのが名古屋の『志のだうどん』(語源ははっきりしないらしいがやはり『恋しくば尋ね来てみよ和泉なる信太の森の恨み葛の葉』じゃないのかなあ)

Rédigé par: norton.3rd | le 03/04/2016 à 19:33

 写真ではわからんのですが、汁はとろみがあります。つまり、あんかけなんです。

Rédigé par: 南郷力丸 | le 04/04/2016 à 00:39

Poster un commentaire



(Ne sera pas visible avec le commentaire.)




TrackBack

URL TrackBack de cette note:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/23135/63417952

Voici les sites qui parlent de たぬき:

« 今日の野良鳥(3月29日) | Accueil | 今日の野良鳥(3月31日) »