
いたってフツーのシオカラトンボの♀、ムギワラトンボといわれ、黄褐色に濃色の模様が入っている。

一昨年の4月末に撮った羽化直後の♂。♂も羽化直後は黄褐色ベースだけど、成熟するとお馴染みのグレーになる。

♀にも成熟するとグレーになる個体がある。はじめて撮ったグレーの♀は2017年で、ちょうど産卵していたので♀だと気づいた。

昨年,裏山の池で見かけた個体。やっぱり産卵してて気づいた。
このグレーの♀、いろんな記事で多くないような記述があり、まあ「年に1度見かける」程度のものだと思っていたのが。

ところが先日も触れたように、今年、やたらにグレーの♀を見かける。以下は全てこの8月に見かけたもの。この個体は尻尾の先もかなりグレーになってる。

こちらは尻尾の先のの黒がかなり残ってる個体。


別個体だけど、やはり尻尾の先のの黒が残っており、各部に黄褐色の部分も残るる個体。


それぞれグレー化の様子が異なっているが、水辺にいいる♀にはけっっこう多い。というか水辺にいるグレーのシオカラトンボにそこそこ♀がいるようだ。なお下の個体は産卵行動の後に留まったもの。普通の♀が産卵の際は♂が立ち会っているのが普通だけど、これまで見たグレーの♀は全て単独で産卵してた。
この現象、思い立った理由として、
1.元々、グレーの♀はそこそこいるけれど、グレーのシオカラトンボを見かけてもたいていの人は気にすることがないので、♂♀をチェックすることもなく、産卵してる等の状況がないと気づかず、少ないと思い込んでいた。
2.ここんとこグレーの♀が増えている。だとしたら何で。気候のせい?
3.たまたまグレーの♀の比率が多いとこに行き当たった。だとしたら生息場所で違うんか。それに特に番ったとこに行ってるわけやなし。
雌ヘテロのトリの♀が雄化するというのはまだわかりやすいんだけど、トンボの性決定のメカニズムと形態の性分化の関係というのは、どうにもよーわからんし、雄色の♀がフツーにおる種もけっこうあったりで、Uvカットとか、産卵場所におってもすぐに♂にとっつかなったりせんし、ゆっくり産卵できたりと、有利な点もあるんだろう。確かルリボシヤンマでは♂と同色の方が産卵を妨げられないという研究があったと記憶してる。ただ近所でよく見られるオオルリボシヤンマだと靑いのも黄緑のもあんまり変わらんかったけど。このあたり、ちゃんと調べたトンボの偉い人っておらんのだろうか。
Les commentaires récents