ゴールドパピヨン

久々のDVDネタ。
「ゴールドパピヨン」である。「ゴールドバタフライ」でも「パピヨンドール」でもない。そこに何となくバカ映画の臭いが漂ってたので、観てみた。その通り、その道のマニア向けなんだろうけど、やはりおバカな名作であった。
原題は「Gwendoline」、で「Sweet Gwendoline」という有名なボンデージ漫画が原作らしいのだが、いかんせんこの分野には疎いので、知らなかった。二見文庫の「クラシック・アート・コレクション」の「ボンデージ・コミックス」(大類信、赤坂真理著、ISBN-13: 978-4576920016)あたりを読んだ方ならご存じなんだろうけど。
どういう内容かは、この原題の「Gwendoline」で画像検索すれば一目瞭然だろう。
さて、半分くらいまでは、インディージョーンズとかのようなフツーの探検とアクションの話である。それが、ビキニアーマーのお姉ちゃんが出てきてから、突然、荒唐無稽度が方向転換して、何ともケッタイなティストになってしまう。
探検の末に辿り着いたのが、女性しかいないという城郭都市というか鉱山。そこはビキニアーマーのお姉ちゃんだらけ。ビキニアーマー、それもヒモ状のTバックというのは、それなりの支持者がいるんだろうと思う。
で、ビキニアーマーのお姉ちゃんのキャットファイトもあるし、ポニーガールによるチャリオットの追っかけあいとか、まあ盛り沢山の見せ場が用意されているが、なぜか、こっけいなのである。
というのも、この女人国、女王以外は、なぜか頭がちょんまゲなのだ。ポニーガールの場合、馬のたてがみに似せてモヒカンにするというのはよくあるそうだが、戦士もちょんまゲ。
そして、女王さんとか、その衛兵は、なぜか着物に肩衣を付けている。俗に「裃」というが、肩衣だけで袴はなく「かみしも」の「かみ」だけというのは、見馴れてないせいなのか何ともおかしなテイストだ。
そして、なぜかは知らないが、着物のあわせが、女王は右間、その他は左前になっている。日本的な解釈だと、女王のみが生きていて、他は死人ということになる。この女人国は、ラストでは埋まってしまって滅亡するわけだが、主人公達が大量殺人をしたわけではなく、生きていたのは女王だけで他はマボロシであったということになるけど、たぶん、そんなことは考えてないだろう。
フランス製の映画なので、洋装の解釈から言えば、女王だけが「男性」的な権力を持つという意味になるけど、そうでもなさそう。単にたまたまそうなんだと思う。
話としてつながっていないとこもあるんで、たぶん元の映画よりもカットされてるんだと思うけど、そんなことを気にする必要もないと思う。ある方面のマニアというか愛好者でなくても、その絵面を見てるだけでも「アホやなぁ」と充分に楽しめると思う。






さて、この映画で重要なのが大鹿歌舞伎だ。地芝居、村歌舞伎によくかかる芸題というのがある。例えば絵本太功記十段目(十日目)、これは武智光秀(明智光秀)が主役ではあるが、息子の十次郎、その妻初菊、妻の操、母の皐月、羽柴秀吉にあたる久吉そして、出番は少ないがその家臣、正清とそれぞれに見せ場があるし、床だって聞かせどころがある。つまり8人が気持ちよくなれる芝居だ。この映画で演じられるのは大鹿歌舞伎独自の演目で「六千両後日之文章重忠館の段」というもので、これも6人の主な出演者がそれぞれに見せ場があって気持ちよく演じられるという芝居だ。
さて、今日デパ地下を通ったら蓬莱でテイクアウトの八宝菜を売っていた。それを麺にかければ皿うどんになるのである。
平日の昼間からラブホテルに隣接した映画館のさらに道路を挟んだ隣の映画館でヤッターマンを見てきた。


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